GO LIFE.

この世界がきみのために存在すると思ってはいけない。世界はきみを入れる容器ではない。

世界ときみは、二本の木が並んで立つように、どちらも寄りかかることなく、それぞれまっすぐに立っている。
きみは自分のそばに世界という立派な木があることを知っている。それを喜んでいる。世界の方はあまりきみのことを考えていないかもしれない。
でも、外に立つ世界とは別に、きみの中にも、一つの世界がある。きみは自分の内部の広大な薄明の世界を想像してみることができる。きみの意識は二つの世界の境界の上にいる。
大事なのは、山脈や、人や、染色工場や、セミ時雨などからなる外の世界と、きみの中にある広い世界との間に連絡をつけること、一歩の距離をおいて並び立つ二つの世界の呼応と調和をはかることだ。
たとえば、星を見るとかして。

スティル・ライフ 池澤夏樹著

昨日からFRAGILEのスタッフのナベきゅんがシンガポール旅行に出かけました。

僕もあのガーデンズバイザベイや、貝の形をした美術館で常設展示してるチームラボの作品をみて感動してみたいです。
旅行は目的にもよるとは思うんですが、自分を発見しに行く機会にもなりますよね。

日本の社会での暮らしが自分の世界と勘違いしてしまいがちですが、もっと広い世界が自分の中に広がっていることに気づいたりすることもあります。

それは、いわゆる、大きなバックパックを背負うような「旅」と言われるハードなものでなくても充分です。

キャリーバックを転がす「旅行」と言われる手軽なものでも、外の世界と自分の世界の呼応と調和をはかることを目的に出発すれば、

たくさんの気づきを得られます。

若い人には、たくさん外に出て、自分の世界を広げていってほしいと思ってます。

いや、若いうちに限らず、いつからでも自分の世界は広げられます。年齢は関係ないですね。

 

そうそう、冒頭の引用文

僕は池澤夏樹さんの小説、スティル・ライフが好きです。

いつも最後の一文を「たとえば、旅にでるとかして」と、読み替えて読んでいます。

※内容は旅本ではないですが、美しい言葉の数々に出会えます。