
2018年3月22日
by たかのたかし(Takashi Takano)
写真で何が残せるだろうか?
「もし、自分が死んでも、仕事を優先しなさい。」
おじいちゃんが、そう言ってたから、北海道に帰るのは、仕事の後でいいよ。
と母から、101歳の祖父の訃報を聞きました。
代えの効かない花の仕事と撮影の仕事が入ってたけど、とは言っても、仕事を全てキャンセルさせてもらって、葬儀に行くか行かないか、迷ってました。
当日の直行便では葬儀に間に合わないので、前日夕方の成田経由で飛ぶ便を携帯電話で検索すると祝日なので、満席。
その時、携帯にメッセージが入り、21日の撮影依頼を新たに頂いた。
「仕事を頑張れってことだな。」とそのサインを自分なりに理解しました。
2011年の震災以降、一年に一回は家族の顔を見に行こうと決めて、毎年、里帰りをするようになりました。
帰省の際、帰り際、いつも思っていたことは、
100に近い祖父に会えるは、これが最後になるかもしれない。
そんな気持ちで、昨年の弾丸ツアーでの帰省時に、祖父のいるケアハウスに夕方訪れて、寝ている祖父を無理やり起こして、家族みんなで写真を撮りました。
その時の一コマがこの写真です。あの時、会えて良かったと心から思います。
そして、僕にとってはこの写真が宝物になりました。
HANATABAの写真館の活動を始めて、写真で何が残せるだろうか?
と考えることがあります。
誰かの、こういう宝物が撮れたら良いなあと感じました。